六等星
肉眼で確認できる
星が滲んで消えていく
夢で見たのはなんだっけ
あの人は誰だったっけ
太陽が冷たくなって
息が白くなって
きみ と呼んでいた人は
もういない いないよ
まぶたの裏側で手を振っている
ゆらゆら と 瞬く 星
とても綺麗に 鮮明に
涙で 滲んで 消えていった
さよなら は言えないよ
だってぼくら はじまってもいなかった