息の音


きみのいきのねをとめてあげるよ
しずかに しずかに
やさしいいたみを

そらとぶとりのように
じゆうになれる そのすべを
ぼくはむだづかいする
いらなくなったらすてる

あのひのすなはま
つくったおしろは
うみにのみこまれたの
だれもなかない うしろすがた
どうしてか
あしたなんて こなくていいとおもったんだ

くちずさむうたはだれかのはなうた
みみざわりだねって わらう
きみが いとしい

こんなにも もう
ぼくはあまりにもろくて
ほそいきみのゆびも
すきとおってゆくきみのはだも
おしばなのように きれいなまま

あこがれていた かたちないもの
てにはいらなかった ゆめのまま
あきらめちゃえばおしくないね
ぜんぶ どうでもいいよ

きみのいきのおとが
とても とても
みみざわりだ
わらう はやく きえて ほら