夜明けのベランダ


頭でかなしみが鳴っている
どんな風にも ほら
両手は自由だ

夜になるとひろがる
沈黙の海
諦めきれないのはなんでだろう
嫌な感情 捨てたいのに
諦めきれないのはなんでだろう

空気に触れたら
泣き出す朝焼け
ぽつりぽつりと
降り出す雨に
傘を差す人は
誰もいない

どうしてこうも
うまくいかないの
明日になっても
きっと変わらない
わかってるんだ
ずっと前から
それでも好きだと言わせてよ
ねえ
理由はいらないって
誰か言ってたけど
それを信じていいのかすら
わたしにはわからない


頭でかなしみが鳴っている
心まで痛くなりそう
誰にも探られない思い
深い海に沈んでいく

諦めきれないのはなんでだろう