懐かしい夏


使い古された匂い
幾度も季節は回る
蚊取り線香の匂い
懐かしい夏

焦げ臭い太陽が
今日も僕らを照らす
ひんやりとした月が
顔を出す夕闇

何やってんだろう
ぼんやりと思う
幾度も季節が回る中で
僕は何度成長したかな?

いつか死ぬ時になったら
迎えに来るだろう神様に
いくつ手紙を書けば
気が済むんだろう?


初めて来る夏なのに
この懐かしい匂いはなんだろう?
使い古された夏なのに
この胸の高鳴りはなんだろう?

じっとなんかしていられないな
そう言って飛び出した外
怖いものなんてない ない
ないだろう?