夏の面影
ずっと
だまっている
夜空を見上げて
目に映る星は
輝きを失っていた
気のせいでも
確信でも
なんでもない
暗闇をおよいでいる
いつの間にか
秒針は錆びついてしまって
しずかにさまよっている
ずっと
だまっている
夜空を見上げて
打ちあがる花火は
鼓動の音によく似ていた
月が邪魔をする
太陽がほてっている
君の残像がだぶる
夏の面影