轟音


見えない影がゆらゆら揺れる
死に掛けの外灯が僕を照らす
骨だけになった傘が飛ぶ

テレビがうるさい
うるさいと言う人がうるさい
文句を言うくらいなら
黙っていられないなら
死んでくれてもいいんだよ

死んだほうがいいんだよ
って
ずっと前から耳元で
誰かが囁いているんだ

うるさいうるさいうるさい
静かにしている人がうるさい
わかってるよ
僕がうるさいんだ
テレビなんかじゃない

ごめんなさい

誰に謝ろう

ごめんなさい

死ねない