雨にぬれる


あめがふる
あめがふる
ぱらぱらと
かさにのる
あまつぶが
こぼれて
みずたまりが
できる

どんよりとしたそらに
うかぶぼくのかおはうつろ
あかいかさだけが
げんじつみをおびている

しろくて
すこし
とうめいな
えんぴつで
たくさん
せんをかいた
ように

ぼくのめに
うつって
そしてきえる
にじむせかいが
なみだににている

このまちは
あめにぬれて
そのなかに
ぼくがいて

ないていないのに
ないていないのに
ないていないのに
ないているみたいだ