ぶどうの絵


むかしね、ぼくのとくいな絵はぶどうだったんだ。
ぶどうが好きだったし、家にぶどうの絵(ステンドグラスのようなもの)があって、それを真似てよくかいてた。
うまくかけたなって思った。それは今でも思うよ。
かきかたも変わらず、あの頃かいたときのままだから、こどものままの、ぼくのぶどうの絵。
もう誰にもじょうずと言われない年齢になってしまったけど。ぼくはあのとき傑作だと思ったし、今でも思う。
だけどもう人前でかくことはないだろうな。たまにこっそりとかくと、あの頃のぼくを思い出す。
だからすきなんだ。ぼくのぶどうの絵。