オレンジジュースの海


朝食のコーンスープをあびた。
麦わら帽子を手にして笑う。
サンドイッチをはんぶんこしたら、ただのパンになってしまった。
きみは泣くことを我慢しないからかわいい。
オレンジジュースはぼくらを飲み込み、吐き出した。
(世界は夕暮れを迎えている――)
もし世界が終わるとしたら、ぼくらは真っ先に死ぬだろうと思うと、心が震える。
次に生まれるものを考えておこう。そして、眠る時は手をつないで。
包丁のたてる音が好きだ。鍋があたたまる音も好きだ。
いくつになっても帰り道は懐かしいにおいであふれている。
(夕暮れは世界を受け入れている――)
そうだな。あしたは、パンプキンスープがいいね。