続きがはじまる
すきま隙間に敷き詰めた
、
みえないけれど
たしかにある
呼吸
碇がしずむ
あのひとは
よく
海を欲しがっていた
――稲妻がはしった
明るいのは一瞬で
あとは全部暗くて
昔見た映画に
すこし似ていた
なんとなく
きらいになれなかった
後ろ向きに進み
まぶしすぎる明日が
背中に張り付いていた、
右も左もなかったころ
読みかけの
本の真ん中に
挟まっていた
今、
続きがはじまる